But if you look twice, You can see it’s all lies

漫画やドラマその他の感想など自分考察用メモ。すごいネタバレします。

漫画の感想を書きたい3〜花と悪魔

今日は、昨日の夜寝れなくて探してたら見つけて面白くて全巻買いそろえてしまったこれ〜。超タイムリーでつい10時間前とかに読み終わった奴です。

 書いてきた二つのエントリーがどちらも別マ・集英社だったのに対し白泉社の花ゆめだよ!りぼんっ子だった私が行き着いた先が花ゆめコミックスで、ホスト部やメイド様、学園アリスなどで育ってきたので今実家の本棚にある少女漫画はほぼ白泉社なのですが、「また見つけてしまった・・・。」と思ってニヒルに笑っているところです。

桜蘭高校ホスト部(クラブ) 1 (花とゆめコミックス)

会長はメイド様! (1) (花とゆめCOMICS (2986))

学園アリス (1) (花とゆめCOMICS (2469))

この3作はいつか書くかもしれないけど、手元になくてちゃんと書けそうにないので一応画像だけ。でもどれもアニメ化はされているしわりと有名作品だね!

さてさて、私はここに花と悪魔の話をしにきたのよ!タイトル通り、まあ悪魔が出てくる話なんだけどファンタジーよりも(恋)愛物語かなあとおもいます。魔界の生活から距離を置く為に下界に棲むようになった悪魔のビビが、こっちに暮らし始めて2年が経ち少し飽きてきたころに人間の女の子を拾ったところから始まります。暇つぶしとか言いながら、執事のトーニにその女の子が花のように笑うと言われて『はな』って名前つけてあげるんだから最初から愛情あったんだろうなとは思うし、「邪魔になればまた捨てるなり処分すれば良い」とかなんだかんだ言いながらはなのことを14年育てたよってところが大前提で萌えます。この作品の設定としてまず大事だったのが、悪魔が花に触れると一瞬で花が枯れてしまうということです。名前の通りはなはすごく花が大好きで毎朝寝起きが悪いビビを花を持って起こしにいったり何かあるとビビに花をあげるけど、花はビビに触れたとたん枯れてしまうのでビビはそれをよしとはしていないし、もしかしたらはなに触ったら花に触れたときのようにはなが儚く崩れて、はなを失うんではないかって恐れているんです(なんかややこしい)。まあたぶんここまで書けばわかると思うけど、始めはお互い意識もしてないし互いに対するものって家族愛みたいなものが最後は恋仲になります。(突然のネタバレ)ビビは悪魔界では上級悪魔というものらしく、すごく強くて偉い爵位の人で次期魔王候補なのでビビに魔界に帰ってくるように上から仕掛けてきてどうビビとはなの結束力がそれをかわすかみたいなものがストーリーのメインな流れで、その中ではなはビビへの好きって気持ちが子から親にいうような「好き」ではなく、恋心なのだと自覚します。ビビにずっと傍に居てほしいのも、触っちゃダメって言われて傷つくのも、ビビが他の人間の血を吸っているところを見て傷つくのも*1*2、婚約者がいることに憤るのも、すべて恋心から来るのだと気づかされたときのはなはとっても可愛い。ビビの顔見れなくなっちゃって避け続けるのでビビを苛立たせる場面とかたまらん可愛いです。対してビビは、魔界に帰るつもりも毛頭ないので「はなとずっと一緒に居たいよ」とは言うけどはなに対してそういう気持ちで接したことはない(でもはな弐號*3に対してはちゃっかりふらつく)と言いながら恋心に気づいたはなに気分でキスしたりするドSっぷり。でもはなが他の人を選んだり自分じゃないことに夢中になってるとちゃっかり拗ねるのでビビもまあ可愛いです。

こういう話になると絶対に出てくるのが「ずっと一緒にはいられない」という点。この場合、はなは人間の元で人間らしく生きていかなければいけないってビビも周りの悪魔もちゃんと理解しているし、ビビのほうもはよ帰ってこいと言われているような状況です。はなは途中、はじめて人間の友達ができたり学校に行き始めるなど徐々に人間の世界にも馴染み始めます。そうしたことでビビはそんなはなの様子に拗ねながらもはなのいるべき場所とかを考え始めるんですが、そんなときに魔界に帰らなければいけない理由ができます。今までもはなと離れるように色々な刺客がきたけど、今回は魔界だけではなく下界にも影響するような状況、つまりはなのいる人間界もなくなってしまうかもしれない事態にビビは魔界に帰ることを決意するんですが、ビビが決意したところからそれをはなに話しお別れするまでが切ないです。3年経ったら帰ってくるってはなは思っているけどビビははなが人間の世界に馴染んでやっていけてるところを確認しもう帰る気などがない、そんな2人の別れのシーンは切なくて悲しいです。結局2人は結ばれることが出来たけど(突然のネタバレ2)、ハッピーエンドのエンドがまた切ない。「ずっと一緒に居る」って約束は果たすけど、限りある命を生きる人間と何百年何千年と生きられる悪魔の恋の結末はもちろんずっと一緒ではありません。ハッピーエンドではあるけれどこの最後は避けられないのだなあと思い、これを描いた音先生のセンスがすばらしいと思いました。こういう禁断の愛的ラブファンタジーって後日談ももちろんあるけど、あまりこういう後日談は読んだことがなかったのでそうかあ....そうかあ....と悲しくはなりながらも納得し読み終えることが出来ました。途中もちろん中だるみがあるし読み進めることを迷ったりもしたけど、この最終回がある限りこの漫画は読む価値のあるものだと絶対的に言えます。 

花と悪魔 第10巻 (花とゆめCOMICS)

花と悪魔 第10巻 (花とゆめCOMICS)

 

 こういうラブコメが混ざったファンタジー系の少女漫画よく読むけど、決まってヒーローがドSなところがまたツボです。わたしはこういうの超好きです。あとビビは話し方がフランクになったり雑になったり、会話のタイプに合わせた言葉遣いのセンスが秀逸で素敵でした。まあこれにでてくる男どもみんなロリコンだなとはめっちゃ思うけどな!

読んだばかりの感想なので、すごく充実してテンションあがっていたりしてそうだからまた読み返すと違う風に思うのかなと思ってとってもタイムリーに更新しました。また別のことを思ったりしたら、新しくエントリーしたいと思います。

*1:菖蒲さんというビビの素性を知ってビビに血を与えてくれる人が居て、はなは何故自分じゃないのかと怒る場面がある

*2:別に血を吸わなくても生きていけるらしい

*3:薬を飲んで大人になるときにはな弐號になる